もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

イタチの最後っ屁

インド鉄道はこれが乗り納めなのだが、イタチの最後っ屁ならぬインド鉄道の最後っ屁にやられた。そういえばコルカタの土産物屋のにいちゃんが、鉄道が霧でひどく遅れたと言っていたが、このことだったのか… 今まで何度も利用しているが、2,3時間程度の遅れがあっても、そんなものだろうと思っていた。運行のキャンセルにも遭ったし、乗る列車の到着が3時間以上遅れるので払い戻し予定を変更したこともあった。でも今回が最高のディレイかな。

ガヤから乗ったマハボディエクスプレス、結局合計のディレイが24時間近くとなった。

出発1時間前の午後1時半にガヤの駅に着いたが、表示が無い。駅員に尋ねると、 ”6時間以上のディレイだ。ニューデリーからの列車がまだ到着していない。” とのこと。マハボディエクスプレスは2編成の列車が交互に毎日ニューデリーとガヤを往復するようだ。
クロークルームにバックパックをあずけた後、ガヤの町にでも出ようかと思ったが、トゥクトゥクから見た町の印象が悪く、散歩をする気になれない。列車の出発の時間もまだ決まっていないので、それをみてからだ。
ニューデリーからの列車は結局12時間遅れの午後5時に到着、その後6時過ぎにニューデリー行きは夜の11時半発と表示された。この時点で出発が9時間遅れることになる。インドでは僕は文字通り ”流れに身を任せる” ことを学習済なので、そうか、という感想しか持たなかった。

出発は予定通りですぐ眠りに入りたかったが、最初のうちは停車駅が多く人の出入りが騒々しい。
翌日午後カンプール到着の時点で13時間たっており(ダイヤ通りなら8時間)、このまま行けばぎりぎり当日のうちに着けるかなと考えていたが、甘かった。濃霧とおそらく前が詰まっているせいか、再び日が暮れると徐行運転と停止の繰り返し。まさか2晩もこのスリーパーで過ごすとは思わなかった。静かに動いている方がいろいろと気になり眠ろうにも眠れない。轟音を立ててすっ飛ばしてくれたほうがこの際は安心するのだ。時々通過する駅を汚れた窓から覗くと霧の濃さがわかった。
それにしても寒かった。ジーンズにフリースの上着、薄い寝袋に頭まで包まっていたが、それでも最後は寒くて眠れなかった。密閉する窓など無いので、どこからか必ず隙間風が吹き抜ける。インド人はみな毛糸の帽子を被っていたが、このためだったのか。あれ、欲しかったなあ。

結局到着は早朝4時半、ダイヤ通りなら前日の朝5時に到着のはずだったので、まる1日のディレイ!。予約していたホテル1晩分がほとんど無駄になってしまったが、ずいぶんと高い1晩を汚いスリーパーで過ごしたことになる。そこまで食料を予定していしていなかったが、食欲なんて途中から感じなくなった。でも、寒さに震えながら、「肉が食べたい」という一文が何度も頭の中を駆け巡った。腹が減っていたわけでもないのに、何故だろうか?あまりに寒くて思考回路が少しおかしくなったのかもしれない。
ニューデリー駅の電光表示板を見たら、前日発のマハボディエクスプレスは予想通りキャンセルになっていた。だってその列車、今到着したばかりだもん。

2ヵ月半ぶりにデリーに戻ってきたが、寒い、寒い。それ以外の感想はとりあえず、無い。よってカロルバーグのホテルまで駅前からすぐにタクシーで直行。オートリキシャーは寒くて乗る気など起きなかったうえに、ボッてきてタクシーと50ルピーしか違わない。同じ場に居に合わせたら、その金額でリキシャーなど選ばないだろう。何故値段を下げない?


とりあえず熱いシャワー、眠るのはそれからだ。 




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夜のガヤ駅