ショッピングモール症候群

翌日、天気は曇り。とりあえず街中へ出てみるも、高層ビルの間から見えるクウェートタワーズは霞んでいる。昨日のような濃霧でないことは確かだが、何だか行く気にならない。行っても上に昇ることができないのなら、昨日のままでいたほうがネタになるかななんて考え始めたら、完全に行く気が失せた。
もういいや、ということで足はシャルク・スークへ向かった。これもショッピングモールだ。もうこのところ、ショッピングモールのことを気に掛け始めたら無意識のうちに足が体が向かっている。一種の病気のようなものだ。ショッピングモール症候群だ。

というわけで、ここクウェートが最後になるであろう湾岸ショッピングモール症候群の患者が、独断と偏見に基づきランク付けを行います！

エントリーは以下の通り。ドバイ・モール、モール・オブ・エミレーツ（以上UAE）、シティー・センター・ドーハ、ビラッジオ、ザ・モール（以上カタール）、シーフ・モール、バーレーン・シティー・センター（以上バーレーン）シャルク・スーク（クウェート）。

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優勝：ドバイモール
2位、３位：該当者なし
入賞：ビラッジオ、BCC、シャルクスーク、
参加賞：MOE、CCD、ザ・モール、シーブ・モール

（寸評）

ドバイ・モール：
文句なしのぶっちぎりの優勝。僕はこのモールに心を奪われました。広大なショッピングエリアに華麗な演出。水族館やフードコート、滝、スケートリンク、夜空の天井。ブルジュ・ハリファが隣接していることもプラス。我を忘れてさまよい歩くという言葉はまんざら言い過ぎとも思えない。世界一のショッピングモール。欠点は広すぎて疲れること。あと後述。

そしてこれに対する2,3位というものは無いに等しかった。

ビラッジオ：
でもここはガチだなと思った。ちょっと交通が不便なのだか、僕のようにバスで来る人間など１％もないだろう。モールにイタリアの町（ベネチア！）を作ってしまうという発想は特段珍しくも無いが、でもこれだけマジで作られたら手をたたいて喜ぶしかないのでは？まあ意見が分かれるところだろうが僕は気に入りました。アラブ人でもイタリアで買物って想像するだけで気分が高揚するのかな。たとえ青い空が天井に描かれたものでも、ゴンドラの通る運河の底がプールのように青くとも、僕も気持ちよく騙されますよ。しかしアイスホッケーの試合を見ながらリンクサイドのフードコートで食事なんて、ココ以外ではできないでしょう。ほめすぎだな。

バーレーン・シティ・センター：
ここは規模も大きく中も広々としていて、気分良くぶらつき買い物できました（笑）。モールの定番ともいえる天井の高い吹抜が中心を貫く。フードコートも開放感がある。バランスがとれていたと思う。

シャルク・スーク：
外身はかっこいい。ウインドタワーが並ぶ伝統的な建築をモチーフとしている。エントランスの前にはヨットハーバーならぬボートハーバー。不思議だ。規模はそれほど大きくはない。ただしインテリアは一番落ち着いている。明るいレンガ色を基調に細かい装飾やきれいな照明が細部を締める。雰囲気はかなりのもの。そのボートハーバーに面したフードコートもよかった。

モール・オブ・エミレーツ：
ドバイモールの興奮冷めやらぬうちに訪れたため感動が少なかったことは確か。規模も内部の雰囲気も及ばないと感じた。普通階の天井も低いしフードコートはだめ。ただし最上階の天井は、ミラノのガレリアっぽくガラス天井をつくっただけあり、華麗な雰囲気を醸し出していた。高級店がそこにあるのも頷ける。隣の屋内スキー場には涙が出る。ザウス…、いつの間に無くなっていたんだよ…

シティー・センター・ドーハ：
ここはアラブ一という触れ込みだった。エントランスは確かに雰囲気がある。ドバイモールの唯一の欠点はあまりに広すぎてメインエントランスらしいそれが無いことだが、ここにはショッピングの楽しさを予感させる演出がある。でもその先に楽しさは無かった。何かぱっとしないと感じたのは、やはりドバイモールに毒されていたせいかもしれない。

シーフ・モール：
外身はイスラムっぽいと思ったが、中はそれほどでもなく普通っぽい。それでもまあ、こじんまりとまとまっていると思った。高級品というよりは若者向けの店が多かった。カジュアルな感じ。

ザ・モール：
規模が小さいのであっという間に見終わってしまった。ドバイモールなんてものを最初に訪れたせいか、評価の基準が狂ってしまったのかもしれない。「ドーハの悲劇」アルアリスタジアム向かい。

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よくまあこれだけ行ったものだと思う。この他にも別の２，３のショッピングモールへ時間があればいってみたかった。
それにしても、このうちの多くのモールにスーパーマーケットとしてカルフールが隣接していた。こちらではカルフールは成功しているとみていいのだろう。日本では、実家の近くのカルフールなんて悲惨だったけど…