ん?… あ、違いましたね、ここはジャカルタ。
でも写っている車両は紛う事なき東急8500系です。
そう、これを見にジャカルタくんだりまでやって来たのです。
インドネシアにやってきた理由は
壱にボロブドゥール訪問
弐に中古の私鉄車両(特にこれ)に乗る
という訳です。
引退後にジャカルタに渡ったことを知って以来、東急沿線あちこちに住んで合計30余年になる僕は、登場時から強く印象に残っているこの車両の第2の人生を、ひと目見てやりたいと常々思っていたものでした。
大分くたびれているものの、感激モノでしたよこれは。
日本では30年以上にわたり毎日使用されていたにもかかわらずそこそこキレイだった車体は、この地に来て数年で結構ボコボコになっていた。モケットの座席シートは安手のタオルのようなカバーに換装され、所々切られていたりもしていた。
第2の人生はタフでハードなのだ。
でも、車内の日本語表示もまだ幾らか残っていたり、往時の面影ははっきりと感じられた。というかあまり変わっていない…
冷房の効きもしっかりとしていて、ジャカルタの人たちに愛され役立っている姿を目の当たりにして涙が出そうになったよ。(運賃が高いにもかかわらず日本製お古の編成ばかり乗客が集まるらしい。冷房のため?)
他にも営団地下鉄東西線の車両も見かけた。都営地下鉄三田線の車両も走っているらしい。
不思議な感覚を覚えたが、違和感という程でもない。同じアジアの都会を走っているせいだろうか。
そういえば、ブエノスアイレスの丸ノ内線や、ミャンマーの神奈中、阪急、京都市営バスのお古に乗った時の方が、不思議といえば不思議だった。
夜、宿の最寄り駅までまたその車両に乗って帰ってきた。何か一日の良い締めとなった気分である。
雰囲気は23時半頃の長津田かな…