暇に任せて
しばらく動けなくて暇だったので、持って来た本のみならず宿にあった日本語の本やコミックも大方読みつくしてしまった。屋外は既に寒くずっと部屋の中、それもベッドの上に寝っ転がって、もう適当に色々なことを次々に考えていた。時間だけは死ぬほどあり余っている。無制限一本勝負の感がある。
俺は何故ここに居るのか?
…そんな難しい問題に答を出すことはできない。
何度かチャレンジするものの、いつの間にかウトウトして眠ってしまうのが常だ。
結局昨年の南インドで中毒になったコーラ2リットルボトルを、もう冬だというのにここでも買い求めチビチビと飲みながら、陽の当たる暖かい部屋で猫のようにまったりとしている。そしてチビチビ飲むものは夜になると同室のカナダ人から貰うウォッカになったりする。
駄目だ。
旅人が歩けなくなると廃人になってしまう。
部屋がきれいなのも、ボーローちゃん※のおかげ。
※さくらゲストハウスのツンデレなお掃除ギャル。GHの今季営業終了後(冬季休業)は市内のレストランの厨房で働く予定。お金を貯めて来年は大学に行くそうです。「サムイ」という日本語をおぼえて、よくこうやってドミ内のオイルヒーターに暖まりに来ます。