もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

エチオピアから去る

タイトルのとおり。

 

エチオピアには期待していたのだが、ここは個人的には長居する場所ではないように思えてきた。本当はこの後南部の少数民族が居住している地域を訪れることを予定していたのだが、もういいやというのが今の正直な感想だ。

 

結局、だらだらと居過ぎたのだろう。ビザをとるために来たアジスアベバでは連休がはさまるため滞在が長引き怠惰に過ごす。ジブチソマリランドへ行っては再び戻ってくる。夜間の運行が無いためバスの出発は早朝(たいてい5時頃、起床は4時頃)、移動は昼間となりまる1日潰れる。外国人相手ならボッても問題ないというのが人々の共通認識で、なおかつあらゆることにいい加減なエチオピア人の対処にはいつも頭が痛くなる。さらに食事の種類や味付けにバリエーションが少なく食べるものが無いと感じることが増えてきた。

 

エチオピアには見所は多い。人手の入っていない自然も残っているし、歴史のある国なので古い遺構や中世の世界遺産もある。少数民族を含め多くの人種や文化に触れることもできる。それらはみな他の国や地域に存在するものとは一風異なる独特のもので、珍しかったり新鮮だったりする。

 

でも好奇心が続かなかった。

というか、好奇心が無くなったわけではないのだが、それだけでは旅を続けられないことをあらためて感じた。移動は大変だし飯も不味く、人々も付き合うとがっかりさせられることがままあった。今回訪れた場所は皆良い所だったのだが、自分の中に生じた好印象と同じ程に相対する残念感が大きくなっていた。嫌々ながら旅が進み、楽しめていないことに気付いた。もちろん個人的な印象や感想に過ぎないのだが、自分としては滅多に無い経験だった。この国とは良い縁が無かったということだろう。

 

エチオピアを終わりにすると決めた途端に、肩の荷が下りたような気がして、先のことに対して気分が楽になった。さっさと先に進もう。飛んでもいいや。

後半を端折ったことは多分後悔するだろう。でも、それも含めて長旅というもの。感情のぶれは当然あるし、間違った選択もする。旅を終え振り返った時に、笑って思い出すことのできる旅の一コマになっていれば、結果オーライ、それでいいと思う。