ラマユル→カルギル→スリナガル
今日は移動日になる。
9時半から10時頃にやって来るよと宿の親父に教えられたカルギル行きのバスは、10時のラマユル到着時にはすでに満席で立ち客もいた(これは毎朝6時にレーのポログラウンド南端付近から出発するバスです)。まいったなあ途中で人降りるかな等と考えながら車内へ。始め30分位は立っていたが客は減りそうも無いのでその後1時間は通路に置いた自分のバックパックの上に腰をかけていた。やがて停車毎に少しづつ客は減り最後尾の席にありついた。ここは結構揺れるのだが僕としては席が有るだけありがたかった。でも隣の女の子は窓を開けて外に向かってゲロゲロ吐いていた。結構激しいワインディングロードもあったりする。もうね、怖いですよ。谷側の窓際に座ってみたら、路肩とタイヤの距離が30cm位しかなかった時が何度かあったからね…。実はYouTubeでこんな動画を見ていたんだけど、この辺りってここまでとはいわなくとも酷い道路ばっかりみたいですから。
レー~スリナガル間の最高地点、ファトゥ・ラで休憩
4時間後の午後2時にカルギル到着。バスターミナルの入口にある小屋でまずはスリナガル行きの夜行バスの確認。今夜9時半発で席は5席ほど残っている。そこでメインストリートを一通り歩いてみた後、シェアードタクシー(当地ではジープと呼んでいる)のいるタクシースタンドへ。ちょうど客待ちをしている車が有り、僕が最後の1人ということでその車に乗ることにした。出発はほぼ3時、6時間くらいでスリナガルに着くという。乗客の一人、フェリックスというドイツ人旅行者と少し話をする。彼は一泊したそうだが特に泊まる理由はない町だと言った。
この区間は特に期待していなかったが、実はものすごく景色の良いところだ。氷河谷のような高く切り立った谷の底を行くと思えば、はるか下界を見下ろすほどの高さから一気に駆け下りたりする。一体どのような地形の所を走っているのか考え始めると頭が混乱してくる。アジアではパミールと拮抗する素晴らしさかもしれない、と言ったらそれは言い過ぎだろう…。夜間に通り過ぎてしまうなんて実にもったいない景色が続くので、ここを通るのならぜひとも明るいうちに。ただ道路の状態が悪すぎて非常に危険な場所が多く、生きた心地がしないかも。
あまりの光景にフェリックスが思わずトイレ休憩を申し出る。シェアードタクシーだが、こういう手があったのだと感心をする。乗客は下車しみんなその眺めに見入ったり写真をとったりしていた。この後は下りが続いたのでゾジ・ラ近辺だろうか。
(2017.4 追記;Zoji La Pass 付近の道路はこちら、他をご覧になると感じがわかるでしょう)
2度目の休憩ソナマルグでは高度は2800mくらいに落ち、既に身近なところに緑があった。これでもう後は息切れの心配をしなくて済むと思うとうれしい限り。
すっかり暗くなった8時半にスリナガル到着。思えば長い一日だった。天上から一気に下界に下りてきた気分だ。夜なのに気温はちょうど良い涼しさで何より空気が濃い。