もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

タシュクルガン→カシュガル

タシュクルガン→カシュガル

 

 

今日はカシュガルに行くため早起きしてバスターミナルへ赴く。朝8時30分に建物入口が開き窓口で車票を購入できることを前日のうちに確認しておいた。でも30分前で既に人が並んでいるのに照明も何も点いていない。北京時間の朝8時は新疆時間の朝6時、外はまだ真っ暗だ。

チケットは無事購入、バスは10時半に出発… といきたいところだが、何故かエンジンが止まってしまった。出発前まで正常にアイドリングしていたのに、構内を10mくらい進んだところでいきなりのエンスト。ドライバーは油まみれになり必死にエンジンを直そうと試みるが、どんどん悪くなっていくようにみえた。何度かエンジンはかかるものの数m動いたところで止まってしまう。そのうちウンともスンともいわなくなってしまった。

2時間経ったところで結局運行をあきらめると告げられた。ターミナル入口にはミニバンが既に数台停まっていて乗客は皆乗り換えている。しかしこの中国にしては信じられない程の手回しの速さは何なのだ? まるでいつものことのように… そうか、おそらくこれはよく起こる事なのだろう。まあ、途中で止まってしまい救援の車を何時間も待つよりは初めから動かないほうがマシだと思うことにした。窓口で車票代は払い戻しされたのはよかったがミニバン料金120元ってボリ過ぎだろう!と叫びたくなったが、ヤミのミニバンではない。正規の行先表示板がフロントグラスにあるので、通常から客が集まり次第走る車なのだろう。もともと同じ区間を走るのであればバスよりもミニバンの方が1.3-~1.5倍くらい高くても不思議ではないが、それ以上だよ、まったく!!

でもタシュクルガンの滞在をもう一日延ばす理由など無い。

 

まあこちらのほうがスピードも速いし車内も暖かいうえ座り心地も良い。何と客は6人(中列は2人!)しか乗せないのだ。 そうですか、ミニバン車内に乗客を詰めるだけ詰め込むことをしないなんて、中国は発展途上国ではないということの証左なんですか? そんなハズはないんだけどな。

久しぶりの快適さにウトウトしてしまった。始めのうちは道路の状態もよかったがカラクリのきれいな湖を過ぎたあたりから急に悪くなる。雨が降ると土砂崩れが発生するようで、岩と土ばかりのそれも地面が崩壊している荒々しい風景。やがて高度があがり再び険しい山々が迫ってくる。それを越えればしばらく建設中の高速道路と平行して走る。あらかたできあがっている部分も多く使わせてもらいたいぐらいだった。でもこんなに交通量の少ない山間部に新しい道路を通すなんて、中国政府にはとてつもない戦略や野望があるのだろうと少々怖くなった。パキスタンタジキスタン、さらにはその先が視野に入っているのだろう。

 

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6時頃カシュガル到着。西の方にある商城のバス溜まりで降ろされたのでタクシーで街の中心まで行こうとしたが断られる。思い出した、前回訪問時もこの地のタクシー運転手が英語も北京語も理解できないひとばかりで苦労したのだった。目の前が大きな通りだったので何とか市内バスに乗り込み老城近くで降り、青年旅舎にたどり着くことができた。

そこで韓国人のジェリー(自称)と再会した。彼とはパキスタンのパスーで知り合った。やけに人当たりが良くおせっかいなぐらいに世話を焼いてくれる奴だ。こういうタイプの韓国人旅行者って多い気がする。同じ宿にはタシュクルガンで会ったマレーシア人のスーリーやノルウェー人の二人連れとか知っている人間が多かった。まあカラコルムハイウェーもここまでは皆同じルートをたどるわけだから、否が応でも顔を会わすことになるわな。

 

 

f:id:pelmeni:20160804185607j:plain何はともあれ、まずは夜市へ直行!