もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

ウルムチ

 

 

カシュガルからは次の目的地敦煌を目指す。といってもダイレクトに行くには遠すぎるので途中ウルムチを経由する。ウルムチは2年前に滞在しているので今回は1泊のみ。宿はYHの中で一番安かった雷鳥国際青年旅舎を予約しておいた。

 

 2年ぶりの駅前は何も変わっていないようにみえたが、一つ変わったのは駅自体、そう駅名が「烏魯木斉」から「烏魯木斉南」に変わっていた。

便利なBRT(Bus Rapid Transit;専用レーンを持つバス高速システム)に乗り込み、宿に行く前に途中下車して長距離バスターミナルへ寄る。敦煌の町へ直接行くバスを確認したかったからだ。敦煌はメインの鉄道路線から奥まった場所にあり、東方面から直通する列車は幾らかあるのだが西からの場合は途中で乗換、もしくは柳園という場所からバスで行くことになる。なのでウルムチから直通バスで行くことを目論んだのだが本数は1本/日と少なく、翌日もその翌日も席は無いということなので諦めた。(後ほど別のお姉さんに尋ねたが答えはおなじだった。)久しぶりに「没有」という言葉を吐き捨てるように投げかけられアドレナリンが瞬時に上がりましたよ。瞬間的でしたが(笑)。まあコンピューターが表示しているのだから怒るわけにもいかない。結局街中の火車票集票処で車票を購入して翌日の夜行列車で柳園まで行くことになった。

宿に戻る。同じ部屋の中国人が室内で煙草をガンガンふかすのには閉口したが、これもまあ異文化体験ということで我慢した。というか終いには一緒に吸っていたけどね。こちらが日本人とわかると、ひどく拙い英語ではあったが必死に話しかけてくれるので、こちらとしても何とかしても答えざるを得なかった。悪いヤツじゃないのは直ぐに判った。ただ何をしている人なのかよくわからなかったが…(追記注:実はそういう若者が各地のYHに必ず居ることを後に知ることになる。中国版ニート?)受付の担当が昼と夜では交代するのだが、この夜間の担当者が話し好きだ。まあ基本英語で話すしかないのだが、こちらもおぼえたての中国語を交えると、どんどん話が進んでゆく。中国人面白いね。

 

翌日、紅山公園をぶらついてその後ウイグル人地区まで歩いてきた。でも国際バザールや二道橋市場の辺りはBRTの工事が大々的に繰り広げられまともに歩けない状態なので、裏通りを彷徨った後に早めに退散。寒いので徳克士に二度も入り休憩ばかり。ファストフード以外の所で時間をつぶす場所が無い。特に寒い季節は如何ともし難い。滞在が二度目となる場所は、特に気に入っているとか目的が有り積極的に動こうという意図が無い限り本当にだらけた時間を過ごしてしまう。宿の居心地が良ければ篭って読書なり何なりする手があるが、YHなのでそういう訳にもいかず、何しろ屋外は寒い。ここはカシュガルよりも確実に寒い。結局徳克士でキンドルということになってしまう…。

 

 

 

ウイグル人漢民族は共存している印象は、無い。見えない壁で自ら互いに区切っている。言葉が通じないしコミュニケーションを取ろうとしないのだから、並存という言葉があればそれが一番近い表現に思える。一見同じ社会に暮らしているようにみえるが、見事に住み分けている。

 

 

 

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 今夜もまた夜行列車。