緑春 Lu:Chun
次なる目的地はベトナム国境の街河口なのだが、直行するのも芸が無いと思いどこか途中に寄る所はないかと探して、緑春という町をみつけた。少数民族衣裳を着た人も多いそうだし、元陽~緑春の車窓も良い風景だという話なので、行ってみることにした。
朝早い市を歩いた後の出発。元阳新街镇の客運站には緑春行きのバスの時刻が表示されているので尋ねると、南沙から出ているわ、新街発のバスはないから南沙に行ってちょうだいと窓口の女性に言われた。こんなに堂々とした表示は何なのだと言いたい気持ちをおさえて外に出ると、昨日多依樹まで乗せてくれた乗合の運転手に再び出くわした。ちょうど走り去ろうとしている南沙行きの乗合を彼は呼び止めて僕を乗せてくれた。中国の人って一度縁が出来ると本当に色々親切にしてくれる。その心地良さが2ヵ月半近くもだらだらと中国を旅し続けることができた一因でもあると、今は実感する。
腹が減っていたので南沙の客運站内にある快餐で早めの昼食。発泡スチロールの蓋付パックによそわれたので何だかなあと思っていたが、それはここでは正解だった。15分後に出発の緑春行きのバス(建水発)が早めにやってきたので、金を払い残りを車内に持込み食べるはめになかったからである。予定時刻より早く来たバスが早く出発しないとは限らない。
話通り眺めの良い道中だった。道路は新しいようで舗装の状態は安定していた。入組んだ谷を越えるため等高線に沿ってくねくねとカーブが多かったが、その分いろいろ景色が移り変わっていった。高いところを通っているためずっと谷を見下ろしていた。傾斜が急でもはや棚田というよりは階段だった。この風景を眺めることができただけでも緑春に移動したかいがあったと思った。
この絵にピンときた方、僕と同業者かもしれません(笑)
2時間半で緑春に着く。河口行きのバスは朝6時30分発の一日1本だけだったのでその場で翌日の車票を購入。出発が早いので客運站近くに宿を探す。客運站から公道に上がったあたりに数件の賓館が集まっている。その前を歩き始めて最初に目が合ったおばちゃんに誘われて部屋を見せてもらったところに決めた。外国人ということで自分でコンピュータに登記の入力するようせがまれた。漢字入力の仕方が判らなかったのでアルファベットで入れて住所も北京市としてしまったが、これで問題なかったのだろうか? ないわけないだろうな、でも全く気にしていない(笑)。そもそも外国人登録のできるパソコンではない。
一休み後町に出る。緑春の客運站は町外れにあり、町の中心までは2km以上ある。疲れていたが、ゆっくりとぶらぶら歩いてみた。初めは少数民族の衣裳を着ている人をほとんど見かけなかったので期待はずれだなんて思ってしまったが、市場まできてようやく多くの人を目にすることができた。
結構見かけます。
広場にもいらっしゃいました。
夕方になって昼間より人の出が増え、ますますお目にかかるようになりました。
たくさんの人が集まってきた。とてもきれいですね。何かのイベントでもあったのだろうか。
町外れにある門。わざわざそう掲げる何か強い理由があるのだろうか。
学校の門。よく見ると漢字と対応するアルファベットの間に見慣れない記号のような図柄が標記されている。注音符号?それとも、もしかしてハニ文字?