もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

'04南米 その7 ブラジル入国

やばい、やばい。当初はこの南米旅日記は昔のことだから1か国1,2回くらいでさっと終わらせるつもりだったのだけれど、写真をみながら当時の日記を読み返していたら、忘れていたことが次から次へと出てくる出てくる。皆書き出していたらきりが無い。とてもじゃないが簡単に終わらせることなどできそうもない。どうしよう???

 

 

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キハロの国境を渡りブラジルに入国する。ボリビア側には町が隣接していたがブラジル側は近くの町コルンバまで5キロ何もない。大抵の通過は自動車なので公共機関は無く、暇そうに待っているバイタク(オートバイの二人乗)の世話になる。

コルンバのバスターミナルではフェデラルポリスのチェックが厳しく列をなして待たなければならなかった。おかげで、ちょうど良い時間で乗れそうだったリオデジャネイロ行直通バスに乗り損ねてしまった。でもそのままリオに直行しても疲労困憊だったかもしれない。なんせ28時間だから、それも遅れなければ。仕方ない、近くの街まで刻む他はない。少し調べてカンポグランジという街までまずは行くことにした。それでも夜行バス、今はまだ昼下がりのため時間は使える。夜の出発までコルンバの街を散策しゆっくり食事を済ませ、両替したばかりのブラジルの通貨で買い物をする。

カンポグランジのバスターミナルには早朝着いた。まずしなければならないことは朝食をとり、次のバスを決める事だ。再び刻むのか、それともリオまで行くのか。少し悩むがリオ行に決定。しかしまたもや夜行バス。いったい何時になったらベッドでぐっすり眠れるのだろう。おかげでカンポグランジの街で一日過ごせるといっても、ここはそんなに観光地ではない普通の都市だった。眠かったので街中の広い公園の芝生で休んでいたら警備員に追い払われた。芝生って寝っ転がる所じゃないのか~?!

 

f:id:pelmeni:20190201114353j:plain70周年 奥地まで当時は大変な苦労だったことでしょう

 

この街では明らかに日系の顔立ちの女性を数人見かけたが、ショッキングピンクのTシャツにスカイブルーのショートパンツだったりとか、みんなセンスは明らかにブラジルの装いだった。そりゃ当然のことだけど、いざ目にする不思議な気分(最初だったから。以後何度も出会うことになる)。

 

 

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変化の少ない風景が延々と続くが、道路の状態もバスの乗心地も非常に良い。そういえばこのところずっと移動続きだ。何者かに運ばれている様で自ら旅しているという感覚がなかった。旅をしていると自分のバイオリズムにも波があって、気分が乗る時乗らない時が確かにある。この頃は停滞期だった。頭の中にサインカーブが浮かび上がる。そう下の方。体はともかく精神的にもちょっとお疲れ気味だったのだろう。外を眺めながらじっと音楽を聴いたり本を読んだり、果ては当ても無く妄想するくらいしかやることがない。バスは空いていて話し相手もいない。日記もつけたが、その妄想が激しいところは何度読み返しても笑ってしまう。

 

だからリオデジャネイロに着いても、大きな街だなあという以上の印象は持てなかった。一通りの場所は訪れたものの、今ではそれほど印象に残っていない。

 

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f:id:pelmeni:20190201120808j:plainこれぞブラジル

市場地帯には、やっぱり足をすくわれてしまう。

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さあさあ出発。次はオーロ・プレットへ。

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オーロ・プレットは古い鉱山の町。坂道が多く建物もピクチャレスクで絵になる街並み。とても雰囲気のある山間の町だった。ちなみに世界遺産

 

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教会も多い。こういうリッチなバロック教会はブラジルならでは。

 

f:id:pelmeni:20190201142941j:plain子供のうちからサンバのリズムでノリノリ!

f:id:pelmeni:20190201143005j:plainふふふっ

 

 

 

近くのサンジョアン・デル・ヘイという町もこじんまりとしていて感じが良かった。装飾的で可愛い教会が町のシンボル。

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ベロ・オリゾンチ経由でブラジリアへ向かう。この頃は地図を見ながらルートを決めてゆくのが楽しかった。でも地図上の都市間には思っている以上の距離があった。

ベロ・オリゾンチにはちょっと見たい建物があったので、バスターミナルで荷物を預けていそいそと向かったが、何と修復中!中に入れないなんてがっかり。なんて日だ!

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f:id:pelmeni:20190201195113j:plain▲サン・フランシスコ・ジ・アシス教会

f:id:pelmeni:20190201195120j:plain▲カーサ・ド・バイリ

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f:id:pelmeni:20190201195133j:plain▲パンプーリャ美術館

(以上パンプーリャの近代建築群、ニーマイヤー)

 

 

仕方がない、次行こう、次!

少し疲労を感じたのでブラジリアまでの夜行バスは「Golden」クラスを選ぶ。快適。映画は珍しくアクションものでなかったためこれは退屈。菓子セット、枕と毛布付き。

ブラジルの長距離バスは、チケットの価格に車格やサービスのグレードがはっきりと反映される。金さえ出せれば大抵は快適だ。大きな街の間の場合は選択肢も増える。安いバスの場合は、夜中でも小さな町々に停まり客の乗り降りが絶えなかったりする。隣の席の客が数時間毎に代わり、その度に現地の陽気なブラジル人との会話が始まったりする。深夜だけど、これが楽しめれば多分旅の上級者ですね。

 

 

 

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ブラジルではコカ・コーラよりも人気の炭酸飲料、ガラナ・アンタルチカ

甘くて癖になる味。インカコーラとは大違い(笑)真面目に美味いのだ。旅のさなかはコーラ中毒の僕でも、当時はこちらを飲んでいた。実は日本でも販売されている。コーラよりも選びたくなる炭酸なんて、他には昔のドクターペッパーくらいかな……