僕は元々大自然なるものを求めて旅はしない人みたいです。まあその場に立てば感動もするし結果的には良い思い出として心に残るので否定的になるつもりはありませんが、神が創った世界よりは、人間がそれに抗い作りあげてきたモノの方に興味があり、まずは気持ちが向かうという事です。
日本には存在しないスケールという点では、ここイグアスの滝の迫力にはさすがに心を奪われました。広大な範囲にわたり滝が連続・散在しているので、ブラジル側とアルゼンチン側双方からアクセスでき、それぞれが特徴ある観光ルートとなっています。悪魔の喉笛と呼ばれる巨大な滝壺があるアルゼンチン側の方が人気があった気がしますが、どちらがということはなくそれぞれ楽しめました。
珍しい動物も多い
でも、自分で言うのもなんですけど、写真で見ると滝ってあまり面白くないですね。腕が悪いのか、そもそも臨場感を写し取る事ができない種類のものなのか、多分その両方だと思いますがこればかりは仕方が無いなあ…
※「悪魔の喉笛」については上手く写真が撮れなかったので動画で記録しておいたが、はてなブログには動画(.MOVデータ)を直接アップできないようで… 残念
この地域はブラジル、アルゼンチン、パラグアイの三国の国境が接していて、それぞれに近接して町があります。
フォス・ド・イグアス(ブラジル)は少し近代的で大きな街、
シウダー・デル・エステ(パラグアイ)はごちゃごちゃしてややくすんだ色合いの街、
プエルト・イグアス(アルゼンチン)は小規模で緑の多い静かな町。
観光客はたいていフォスかプエルトに泊まります。大きなホテルは街であるフォスにあり、町の雰囲気が良いのは静かなプエルトの方でした。国境の道路に入管は無いので、住民も観光客も乗合バスで自由に往き来できます。僕はプエルトの安宿に泊まり、ブラジルとアルゼンチン両方の滝に行きました。時間的にアスンシオンには行けそうもなくなったので、ここでパラグアイの街にちょっとだけ寄って散歩してきました。
プエルトの町外れに川が流れていて、あまりに気持ちが良かったので他の旅行者と泳ぎに行ったのですが、実はこれが後に問題を起こすことになるのです。
前の座席の子供が東洋人に興味津々の模様だったので得意のおちゃらけで気を惹く
プエルトイグアスからブエノスアイレスまでの移動はバスでした。それもその小さな町のターミナルからの出発には不釣り合いな程の快適なバスでの移動でした。
すぐに判りましたが、アルゼンチンのバスサービスはブラジル以上のもの。一晩掛けて翌朝巨大なレティーロ・バスターミナルに到着。途中ひと気の無い広大なパンパで見上げた天の川は最高の眺めでした。
この街はすぐに気に入りました。本来ならば長居したいところでしたが、この旅は帰国日が決まっていたので要所をかいつまんで足を運ぶのみとなってしまったことが少し残念といえば残念。
1)奇麗な街並み 美しい建物が整然と建ち並ぶ街並みの美しさとその規模の大きさは、さすが南米のパリと形容されるだけの事はあります。気分が落ち着きます。
2)カフェが多い 気取った若者やスノッブが集まる(だけの)場所ではありません。朝早くから夜遅くまで老若男女それぞれの人々が自分の時間を過ごす場所です。そのため店の雰囲気は多種多様です。街中に散在しているので探せば自分に合う店が見つかるはずです。これはブラジルと違ってヨーロッパっぽい。
3)タンゴ 聴くタンゴ音楽は好きなので期待していましたが、本場はいいですね。ストリートパフォーマンスからレストラン、バーはもちろんのこと劇場の舞台まで、いろいろな形で街の生活と結び付いています。
4)牛肉料理! ベジタリアンの人はこの辺りでは居場所は無いですね。本当にラッキーだったのは当時はアルゼンチンの経済が最悪な時期だったこと。誰も自国の通貨アルゼンチンペソなど信用しておらず、街では米ドルしか使えませんでした。すべての物価が激安価格のおかげで、テーブルクロスが敷いてあるクラスのレストランに行けば、『草鞋のように巨大な牛肉料理 + 日本では3人前位の量の生野菜サラダ + パンorライス + グラスワインor珈琲一杯』で、なんと5-6ドルなのでした。何たる天国! もうこれ以降胃が拒絶するまで毎晩肉食い続けましたね、当然でしょう! (でも最後に胃は本当に拒絶した・笑)
そうそうこれを忘れてはいけない 東京の営団地下鉄丸ノ内線を走っていた車両が第2の人生を当時のBsAsで送っていたのだ んー、昔よく乗った身としては感慨深い!