もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

アフマダバード再訪


思いがけずアフマダバードも再訪となってしまった。
やはりというか、この町の度が過ぎた喧噪にははっきりいってイライラするだけである。

ウダイプルからのバスは郊外止まりのためオートリキシャーで中心まで向かったが、夜なのに交通量がやたら多く、そのうえ皆砂塵を巻き上げクラクションを延々と鳴らしっぱなし。薄暗い街中で展開するこの光景には圧倒された。
まあこれは昼間も同じで、モスクがある町の中心あたりでも車とクラクションは全く途切れることが無い。道路の横断も命がけである。
イスラム色強い旧市街はちょっとは雰囲気があるのだけど、狭い街路に人とバイクとリキシャー多過ぎ…


そんな殺伐とした街で思いがけず良かった点2つ。

1)ホテルが良かった。
観光のつもりも無くあまり期待していない滞在なのだが、受付の人が皆愛想良く親切。
一人が日本語の挨拶をしきりとするので尋ねたら日本人はよく泊まるとのこと。思いがけずびっくりだが、ということはここは「歩き方」に載っているのだろうか。部屋も清潔でホットシャワーはタンク式ではない。
窓の外は裏通りでわずかな往来以外に何があるわけではないものの、眺めていると何だか去り難い気持ちになってくるのが不思議だ。24時間制チェックアウトだったので夜行バスにちょうど良かった。

2)ジャメマスジッドが良かった。
門をくぐった途端に以前の訪問のことを思い出した。
あの時も周囲の騒々しさに辟易して、この静謐なモスクの敷地内が聖地のように思えた記憶があるが、今回もそれは同じ。
サンダルを脱ぎ裸足で熱くなった大理石の床を日陰まで急ぐ。その後は腰を下ろし何かをするわけでもなく静かに佇む。何も考えずに、この静けさを味わうかのように(そう、ここではとても貴重なのだ)。
ただ、この心の平穏を破るのは、やっぱり子供だ。
母親たちに連れてこられた4人の女の子はいとこ同志で、端のほうにいた東洋人をみつけて小走りに集まり興味津々の様子。はじめはぎこちない会話だったものの、カメラを渡したあたりから押さえが外れキャーキャー騒ぎ始めた。お互いに撮ったり撮られたり。
おい下に落とすなよ。 明日も遊ぼう? 明日はもういないんだけどねえ、、、 思いがけず別れ際に寂しさを感じた。
こんな屈託無く笑うチビが自分にいてもおかしくないんだよなあ。



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