A32号線はマナールの手前でA14号線から別れ北上しジャフナを結ぶ道路だ。
番号が付いているのでまともな国道と思い安心していたが、こいつが曲者。
僕はジャフナからマナールまで南方向に下ったのだが、ジャフナ潟の新しい橋を渡り終えてからはもうずっと未舗装のラフロードだった。道はデコボコ、バスの車体はガタガタ鳴り続け、大音量で掛かっている車内音楽さえ時には聞こえなくなるほど。腰が席から浮くのはしょっちゅうのことで、ところどころ穴を掘り返して迂回道だったりするとこれまた酷く30度くらい車体が傾く。何かあると速度は自転車程度まで落ちる。
初めて乗る人は体調が良くなければ気分が悪くなるだろう。僕の体は次第に慣れたようだったけど。
旅慣れている人ならギリギリ許容範囲かな。これ以上長くなると、気持ちのやり場に困るかもしれない。
そして、そんな道路の状態だから砂煙が酷い。砂は開けてある窓や扉から容赦なく舞い込み、体中、荷物も含め砂だらけで目的地にたどりつくことになる。
ジャフナ出発から4時間半後、道は急にコンクリート舗装の安定した状態となる。それまでが酷かったためこの舗装もいつまで続くのだろうと疑っていたが、すぐにチェックポイント。そしてそのままマナールへ。結局5時間掛かったが、宿の親父は6,7時間掛かることもあると言っていた。ロンプラには4時間と書いてあるが執筆者はこの道路を実際に利用していないな?。こんな状態では4時間なんてどうみても無理な話。全線舗装道路であっても3時間半くらい、バウーニャからといい勝負。
知っていれば、バウーニャまで往きと同じ道を戻り、乗り換えてマナールに行っただろう。
A32号線のバス旅は勧めません。ただし眺めはいいんです。ひと気の無い静かな低湿地をひたすらずっと。沼や水溜りには植物や水鳥などいろいろ。
物好きな人なら引き止めはしませんけれど。