もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

オマーン入国、夜のマスカット

WY0246 DEL−MCT
通算27社目のオマーンエアーを利用し、デリーからマスカットに無事たどりつきました。
色々な箇所で使われているターコイズブルーとゴールドの組み合わせが印象的な航空会社でした。
機内のお仕事は特に手際良かったというわけではなく、食事の配膳など少しもたついてていましたね。

イミグレでアライバルビザが入手できます。滞在期間により値段が違います。僕が申請した10日間のものは 5オマーンリアル(OR) でした。手前にあるカウンターでUSDの両替と一緒に支払いの手続きをして、その先のビザカウンターでパスポートに印を押してもらうと、その場で入国となります。ほとんど待ちません。
65カ国目、オマーン入国です。

空港の建物から出ると右手にプリペイドタクシーのカウンターがあります。ハイウエイまで出ればマイクロバスを捕まえることはできるようですが、もう陽が落ちて暗いので、このタクシーで宿まで直行としました。多分旅行者がまず行くであろうムトラーやルイ地区へはどちらも 8OR です。意外と距離があります。

しかし、思わず声を出して笑ってしまうところでした。これがオマーンの最初の感想です。もちろん直前まで滞在していたインドが念頭にあります。タクシーが飛ばすハイウエイは快適そのもの。道路の状態は良好、交通量も適量、運転マナーも良好、全てが滞りなくスムーズに行われ、気が付くと既にホテルの前。




アル・ファナル・ホテル、マスカットの中では安宿の範疇に含まれるので文句は言わない。部屋には最低限のものはそろっている。ただリネンに清潔さが欲しい。これはマイナス。通りからクラクションの音が聞こえないのが何だかもの寂しい気もするが、インドの煩さが異常なだけで夜はこのくらいの静けさが普通なのだ。すぐに慣れるだろう。

食事をしたあと海岸沿いのコーニッシュを散歩する。きれいだ。ゴミも落ちていないし、漫ろ歩く人々のマナーも良い。すぐ横を車がどんどん追い抜いて行くが、誰もクラクションなど鳴らさないし、誰もバイクに二人乗りして通行人の中に突っ込んできたりしない(笑)。
全てが静かにスムーズにオレンジ色の光の下で行われている。一瞬耳栓を外し忘れているのではないかと錯覚した程だ。それくらい、今までとは、眼と耳から入ってくる情報量のバランスが違っている。

そして、この静けさはとても懐かしく感じた。もちろん日本のものとも違う。東南アジアでもない。そう、ヨーロッパに近い。かつてよく散歩をした旅先の町の夜の雰囲気が、蘇ってきた。最後のヨーロッパは何時だっただろう? すぐに思い出せる。2003年、モスクワでシベリア鉄道に飛び乗ったクリスマスの夜だ。(コーカサスは含めず。それにしてもそんなにヨーロッパにご無沙汰していたのか!)

南アジアという地域が特別な地域であることを、この旅で初めて相対的に理解した。そんなところによく3ヶ月もズブズブと浸かっていられたものだとは、薄々感じてはいたものの……。楽しかったことはもちろんではあるが。
こうやって旅の途中で認識を新たにできるということが…… これは長旅ならではの経験だ。


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