もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

カーニバルのヴァレッタ

カーニバルのヴァレッタ



到着した夜に町に出て驚いたのだが、カーニバルの真っ最中だった。着いた時から、冬なのにやけに人が多いなと感じていたが、そういうことなら合点がいく。その日は土曜日、週末をはさんで5日間がカーニバルという。それでは滞在期間すべてではないか!それがどういうことかは、初めはわからなかった。

旅先でばったり出会った祭りといえば98年のブダペストのカーニバルがそうだった。確かあのような形になってまだ数年ということで、悪く言えば仮装行列に毛が生えたようなものにみえ、何だか微笑ましかった。おそらく今では立派なものになっているのだろう。

マルタのカーニバルは、グループ毎に、ダンスチームを組むもの、ブラジルっぽく羽根飾りの衣装を身にまとうもの、吹奏楽で行進するもの、巨大な山車を繰り出すもの、かぶりもので歩き回るもの… 次から次へと来るは来るは。
彼らが過ぎ去っても、中央の通りにはスピーカーからサンバが流れている。ブラジル、サンバデジャネイロ、、、夜は更けてもここだけは人通りは無くならない。ベネチアっぽい仮面を着けたり仮装をしている人もちらほら見かける。やはりというか、若者がつるんで騒いでいる。でも、騒ぐといっても小さな国の若者だから、たかがしれている。これがイタリアとかフランスだったら、、、、、多少怖いかもしれない。

翌日は昼間から街中を行進し、そのまま旧市街外の特設会場にてパフォーマンスのお披露目。若干年齢層が低いようだ。あまり色気は無い。考えてみればカーニバルはキリスト教のお祭りであり、どこでも行われているものだ。ということは、ブラジルが特異なわけで、あんなものとは比べてはいけない(笑)。純粋に町の人が楽しむことができればよいことである。
日曜ということもあり、どこも人であふれかえっていた。あいかわらずスピーカーからサンバが流れている。そして、日本人が多かった。旅先でこんなに多くの一般の日本人観光者を見かけるのは旅史上初めてかもしれない。実はマルタには日本人観光客はたくさん来ているようだ。JCBが使える店も少ないがある。自動両替機でも日本円は使える。知らなかった。
やっぱり夜まで中央の通りはうるさい。そして、マックかバーキンに収束する。実は旧市街にはこの2箇所しか若者が夜までタムロできる場所はないのだ。

月曜日、今日も街中を行進し、中央の広場でチーム毎にまたパフォーマンスのお披露目。ここまでくると若干の飽きを感じる。といっても目の前を通り過ぎるものを無視することはできず、次は、次はと長時間にわたり見てしまい、観光どころではなくなる。
ただ、お披露目の終わった人たちがそのままの衣装で街中に繰り出してくるので、否応でも雰囲気は楽しくなる。もちろん、行進に参加していない人も自由に仮装を楽しんでおり、やはりヨーロッパのカーニバルなんだなあと感慨にふけることしきり。
天使たちがたくさんいました。
午後からスリーシティーへ行く。

火曜日、あいかわらずスピーカーからサンバが流れている。この日は雨が強かった。実は毎日雨は降っているのだが、いつもは長くは続かないので、軒先で雨宿りしたり、そのままやり過ごしたりしていた。ただこの日は雨脚も強く、雨雲もずっと上空を覆い降り止むことは無かった。特に午後はずっと降り続き、傘を持って出なかったのでずぶぬれになってしまった。一応ゴアテックスの薄いシェルを持っていたのでレインコートの代わりにはなったのだが。サンバにはもう飽きたので対岸のスリーマの方に行ったのだが、町歩きどころではなく、建物の入口で雨宿りか、カフェに飛び込むしかなかった。おかげで変な時間にケーキとか食べるはめになり、夕食時になっても空腹にならず、マックラップとカップラーメンで済ませてしまった。

もう数日滞在して冬の静かなヴァレッタも見てみたかったが、飛行機を予約していたので、これは残念。町中の小さなカフェなどカーニバル中ずっと休みのところもあった。
でも、その代わりの体験はできたのでよしとする。

宿はとても良かったです。Asti Guest House 。古い建物をそのまま宿にしているので雰囲気がある。一人20ユーロ。トイレシャワーは共同ですが、1フロアに3室しかないので僕は気になりませんでした。アジアで共同のトイレシャワーは考えますが、ヨーロッパでは気にならないところが多い。ヨーロッパでは安ホテルとなると基本的にそうなることが多いのですが、学生時代から慣れているのでたいていは許容範囲です。


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蹴りたい抱きしめたい背中