プノンペンの観光エリアを歩いていると、キリングフィールドツアーの看板やバスを見掛ける。言わずもがな、ポル・ポト政権下のカンボジアにて大量虐殺が行われた刑場跡のことで、そのような場所は実はカンボジア各地にある。プノンペン自体に観光場所が少ないので郊外にあるキリングフィールドへの日帰りツアーがポピュラーみたいだ。
こういう血生臭いものはベトナムで散々目にしてきたので食傷気味である。なのでツアーに参加するつもりはないものの、カンボジアに来たからにはやっぱり何処かしら訪れなくてはならないと思い、市内南方にあるS21・トゥールスレン(現在は虐殺犯罪博物館)へ行くことにした。
トゥールスレンについてはここで声高に述べることはしない。
しかし事実は重い。消し去ることのできない重さだ。それが何かを考える。自分の目で見て思考回路を働かせる。