もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

ホジャンド→国境→コーカン→フェルガナ

 

 

 

今日は移動日。国境を越えてウズベキスタンのフェルガナ盆地方面へ、行ける所まで行く。

長旅をしていると時々このような移動日ができるが、最終的な目的地は時計とにらめっこしながら決めていくことになる。ゲームをしているようで、結構ワクワクするものだ。

ホテル・レニナバードに別れを告げ、まずは町外れのイスファラ・バスターミナルへマルシュルートカで移動する。ここからイスファラ行きのミニバスで国境近くのカニバダムという町へ行くのだ。待ち時間にスポンジケーキとファンタを売店で買い朝食とする。犬が一匹いたので構ってあげて時間潰しにちょうど良かった。

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大きな池を横目にバスは平らな道をひた走る。カニバダムへは1時間20分程度で着き、町外れの交差点で降ろされた。そこからマルシュで町中を経由してタモージュネ(露語で税関の意、国境のこと)へ行く。待っている人が20人位いて少し時間が掛かった。パスポート記載事項を係員が一つ一つ手書きで帳簿に写しているからだ。さすがタジキスタン

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でも1時間程度で済んだのでまあ順調といえるだろう。無事出国。歩いてウズベキスタン側のイミグレへ行く。こちら側では女性職員の感じが良い。税関申告書の作成も無事クリアして入国。僕が始めてウズベキスタンを訪れたのは1999年のこと、タシケントの空港で税関申告書の書き方が判らずに人に尋ねたり職員に書き直されたり…今回はネット上にある記入例を印刷して持ってきた…良い時代になったものだ。

しかし、実はウズベキスタン滞在は既にあと2日しか残っていなかったのだった!この国はビザ取得時に入国日を決めなければならないので、できれば直近で取りたい。今回は出国前に東京で取ってきたのだが、うまく廻ることができなくて結局こうなってしまった。もう直接キルギスに行こうとも考えたが、せっかくだからフェルガナを通過することに決めた。

建物を出るとタクシーでも待っているものと思ったが、1台停まっていた車は大宇の軽トラだった。運転手に尋ねると近くのベシャリクという町まで行くという。これは白タクなのであった。荷物置場など無い小さな車なのでバックパックを置く席まで計2席分の料金をとられる。他に手段がないので仕方が無い。新たな乗客が来るまで少し待つ間警備のポリスと話をする。そうは全く見えなかったが、なんと自分より年下だった。

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ベシャリクのバススタンド前で降ろされ、近くに停まっている乗合に尋ねるとコーカン行きだというので一番早い車に乗り込む。また小さな大宇のワンボックスで2席分の料金を取られた。

 

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コーカンのバスターミナル内にあるチャイハナで遅い昼食のシャシリクを頬張りながらガイドブックを読んでみると、掲載されている宿はみなターミナルから離れていた。そこで、時間が少し遅いけどフェルガナまで行ってしまうことをチャイを飲みながら決めた。そう、この出たとこ勝負的な物事の決め方、気分がいい。チャイハナのすぐ前からフェルガナ行きの小型バスが15分おきに出発していたので、それを眺めながら決めたのだった。

 

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1時間半くらいだろうと見込んでいたそのバスは結構乗降りが多く、結局3時間も掛かった。その間車窓はずっと平坦な田舎の風景だった。ぎゅうぎゅう詰めの区間も多く、そのせいか若い車掌は僕の料金の請求を忘れていた。降りたら渡すつもりでいたが、着いたら辺りは既に暗く姿を見失ってしまった。

目当てのB&Bは閉鎖されていた。外国人宿泊登録の基準が数年前に変わったせいで営業を辞める宿が多いと聞いたことがあるがそのせいだろうか? そのうえガイドブックに載っている他の安ホテルは改装中だった。急に1日の移動の疲れが出てきたようで動くのが辛くなってきた。通りに外灯が少なく真っ暗で探す気力も萎えてきた。そもそもフェルガナの安宿情報はガイドブック以外には持ってないのだ。安い宿は他にはない。1泊だけ高いホテルに泊まるしか他はなさそうだ。もうタクシーも使ってしまえ。ちなみにウズベキスタンはタクシー代が隣のタジキスタンと違って非常に安いので、あまり躊躇しなくて済みます。

ということで大枚はたいてチェックイン。USドルで支払ったらおつりがウズベクソムで帰ってきた。

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20数ドル分がこの枚数。思えばウズベクではいつもこうだ。

 

喉も渇ききっていたので、ロビーの売店で1リットルのコーラを買い部屋でガブ飲みする。このまままったりしていると眠ってしまいそうなほど疲れを感じたので、とりあえずホテル内のレストランに行き夕食をとった。チキン料理とスープを頼んだが、値段がすぐに計算できない。国が変わって初日、タジキスタンでは大抵2桁の料金がウズベキスタンでは5桁となるのだ。慣れるまではいちいちUSドルに換算してどのくらいの価値のものなのか判断する必要がある。16500ソムって一体幾らなんだ?

部屋自体はとても居心地が良い。多分外国資本のホテルなのだろう。今日のように疲労が大きい日は宿泊代の高いホテルに泊まるのも良いだろうと自分に言い聞かせる。行き当たりばったりの長い旅だし、偶には贅沢な気分を味わってもばちは当たらない。

 

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【移動】

・Khudzhand→Konibodom ミニバス 7TJS 朝30分おき
・Konibodom→Border// マルシュルートカ 2TJS
・//Border→Besharik 乗合 4000UZS×2
・Besharik→Kokan 乗合 3000UZS×2
・Kokan→Fergana バス 3000UZS 15分おき