トルコ3>トルコ中部 Aug. 2005
(経路上の時間は参考にしないでください)
ほとんどアラブのような乾燥した南東部を脱してアマスヤまで移動しました。アナトリアを一気に縦断したかたちです。夜行バスで一晩を過ごし、目を覚ましたら昨日までとはうって変わっての別世界です。山と川のある風景には心が癒されました。この町にはオスマン帝国時代の住宅や町並みがきれいに保存されています。なかには内部も見学できるよう修復された住宅もあります。
独特な二階の迫出し
ディヤルバクルでもそうだったのですが、保存住宅では人々の生活がわかるよう室内に人形や雑貨が設置されています。はじめ見た時は妙にリアルでぎょっとしましたが… 実はトルコだけでなくアラブ諸国などでもこのような展示はみられます。おもしろいですね。
首都アンカラの人口は、トルコ第2ですがイスタンブールの1/3でしかありません。中心地は近代的で首都なんだなあと思いましたが、規模が規模だけにトルコという国の割にはこじんまりとした印象を拭えません。旧市街とよばれるエリアは確かにトルコ的であはあります。かつての滞在を思い返すと、イスタンブールだけが他のトルコの町とは違った空気が流れているような気がしてきました。 歴史も文化も他とは大分違うのですからある意味当然かもしれません。そんなことを確かめてみたくもあり実はイスタンブールに寄ってみようかという気持ちも少なからずはあったと記憶しています。(結局行きませんでしたが)
この街では首都ならではの重要な仕事がありました。それは次に訪れるシリアのビザとり。まずは日本大使館へ行きサポーティングレターを発行してもらい、それをもってシリア大使館でビザの申請。翌日発行。スタンプ状のビザが押されたパスポートを眺めていると小さな喜びがこみあげてきます。長期旅行者にとっては次の国へ進むことができるということは単純だけれども重要なことです。動き続ける旅行者にとってはプラクティカルな面での旅を続ける原動力のようなものです。
アンカラ地下鉄の車両のマーク
サフランボルもトルコでは有名な場所です。斜面に並ぶ住宅の景観、モスクやハマムなどの古い建築で知られています。寄棟の屋根をもつ独立住宅は、日本では普通にみられますが、世界ではあまりないようです。ヨーロッパなどでも切妻の木造建築はありますが、寄棟が様式としてまとまった数が存在する地域は珍しいのではと思います。この光景には親近感が湧きます。
んー、実にトルコ的。坂を下りた町の中心にはモスクやバザールがあり…
葡萄の葉に覆われた気持ちの良い空間
チャイハナ、といってもそこは野郎だけの世界 ただその足元には彼らに不釣合いな…
昨今の猫ブームでトルコ人の猫好きも日本で知れ渡ることとなったようです。僕が訪れたことのある国の中では親猫度はモロッコがおそらく一番で、あすこは何処へ行っても至る所に生息していました。もちろんトルコもなかなかのもので彼の国には引けを取りません。トルコ人は寝そべって動かない猫の上を平気でまたいで歩きます(笑)。人に気を許している野良猫が多いことからも両者の良好な関係が窺い知れます。イスラムでは犬と猫の扱いが他とは違いますからね。彼らの付き合い方も今に始まったことではないのでしょう。
サフランボルにも伝統的な住宅が修復保存されており、内部を見学することができます。ここでも多くの人形たちが出迎えてくれます。今日は宴会ですか?
そして中庭に… 仔猫団子! 3匹いる!
ここまできたら今回は最後まで猫でいきます。↓彼は宿猫。共有スペースで朝食とか何か食べてると気が付けば傍らで静かにしているのです。黙ってこんな顔して待たれると、何かあげたくなるというものです。猫ほど、実利的にはあまり人間の役に立っていないにもかかわらず、一方的に寵愛を受ける動物はいませんね。