もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

ソマリランド

ソマリランド

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ソマリランドハルゲイサとラス・ゲール、ベルベラとまわった。


気になるのは、まず、お金。ソマリランドシリングという、中央銀行であるソマリランド銀行が発行している通貨があるのだが、人に尋ねれば平気な顔でUSドルもユーロも英ポンドもエチオピアブルでも「何でも使えるよ」と答えが返ってくる。まあ恐らくそこまで融通が利くのは大きな町だけだろうとは思うが。実際に手持ちのドルとブルは使用した。

また移動には武装兵士の帯同が必要といわれているが、普通の旅行者が通行するような所:ジブチ国境・エチオピア国境ーハルゲイザーベルベラ間の幹線道路(国境付近は道などないが…)の移動なら必要ない。ベルベラより東の方や、幹線道路から分かれて入り込むところ、例えばラス・ゲールのような所へ行くには事前にパーミッションの取得が必要で武装兵士を帯同させなければならない。そのための費用も別に必要だ。



何が一番印象に残ったかというと、ソマリ人のひとの良さだ。基本的に親切でフレンドリーな人が多い。

まず、ハルゲイサで泊まっていたホテルの従業員アフマッド、良く働くうえにいろいろ親身になってくれた。

そして、道行く人がよく声をかけてくれる。車の中からもわざわざ声を掛けてくれたり目が合うと手を振ってくれる人が本当に多い。残念ながらその半分以上は「チャイナー!」なんだけど、その後の反応をみると、悪気があって言っている訳では無いようだ。東洋人を見れば中国人という反応しか、まずはできないみたいだ。こちらが「ジャバーン」と答えるとそのうちの幾らかは反応がスッと変わる。
それは多分【この国を走る車の殆んどは日本車】ということに因るからじゃないかな。「焼津スイミングスクール」とか「西大和双葉幼稚園」など書かれたままのマイクロバスの多くがそのまま使われ、右ハン左乗降扉のまま、右側通行の砂っぽい道路をガンガン走っているのだ。乗用車も一昔前の日本車天国…いや最期の地か? 話を聞けばドバイ経由でやって来るという。

商店で買い物をしてもいろいろ親切だった。多くの人がそれなりのレベルの英語を話すのは意外だった。おかげでまともな会話のできる機会が多かったと改めて感じる。ソマリ語の新聞を見せてもらったが、文字はアラビア文字ではなくラテンアルファベットで書かれていた。

あと、道を歩いていたら小さな女の子が僕の手をとりキスをしてくれた! こんなこと、初めて※じゃないか?信じられない。

それと、昼間はたまにしかなかったが、日が落ちて暗くなってから路上ですれ違う女性によくハローと声を掛けられた。ただそれだけなんだけど、何だか嬉しかった。でもよく考えたら不思議なことだ。昼はニコニコしてるだけ。なぜ夜に?




f:id:pelmeni:20150827234716j:plainf:id:pelmeni:20150827235044j:plain何のスタンド?網の中は本物の札束… 席を外してもこうしていられるというのは、何というか…

f:id:pelmeni:20150827234305j:plain街中で目に付く戦闘機 他に戦車もある

f:id:pelmeni:20150827232942j:plainf:id:pelmeni:20150728141622j:plain雑然としたバザールの昼と夜






ベルベラにどうしても行きたかったのは、この旅これまで静かな海を見たことが無かったからだ。
ドバイで浜に出ることに失敗して以来というか、振り返ってみればずうっと内陸ばかりだった。ここの前のジブチティーは港であって浜で海を見るというところまでいかなかった。この後何箇所か海沿いに行く予定はあるものの、ここまで来たのだからぜひということで。
町の感じもひなびた雰囲気で良かったのだが、町中にはあまり写真が好きでない人がいるようだった。
いかにも漁港といった建物のペインティングが楽しい。
町の先にある砂浜にはうらぶれた感じが強く出ていて、ここまで来たかいがあったというものだ。ソマリ族の小屋はこんなところにあると失礼ながら洪水の後のゴミのかたまりにしか見えない。漁師小屋なのだろうか。人が住んでいるようにはみえないな。野良の駱駝とかもいる。
港の中には錆びた船が何隻か浮かんでいる。その内の多くはどうみても現役には見えない。船の墓場という言葉が一瞬頭をよぎった。



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※ でも以前トルコのシャンルウルファで、若い女性に歓迎の言葉をかけられた後に頬っぺたにぶちゅっとキスされたことを思い出した!