もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

バンコクにいます

 

現在バンコクにいます。

ベトナム旅行の途中でノートパソコンがいかれて何とか機能制限モードであれば使用可能、インターネットもできます。ただフォトショップ等のソフトが立ち上がらないので当ブログに写真を加工してアップロードすることができません。まあ来週には旅も終わり日本に帰るので、その後ぼちぼち更新します。(※帰国後書き足しました)

 

バンコクも気が付けばかれこれ4回めの滞在になり、観光地は大方訪れてしまったので、街をぶらぶら歩くぐらいしかやることはないかもしれない。

ところで現在は中国の旧正月の期間中なので、チャイナタウンは賑わっています。

 

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スリンに着く

スリンへ

 

(承前)

オスマックーチョンチョム間の国境を徒歩で通過する。手続きは極めてスムーズに行われた。本来は喜ぶべき「何の問題も無い」事に対して物足りさを感じる旅ズレした自分に何だかイヤな気がした。

タイに入国してそのまま歩いていくとすぐにスリン行きの乗合バス乗場がある。ここにはその存在を暫くの間忘れていた時刻表というものが存在する。バスの本数も多く何だかほっとした。チケットを窓口で購入して停まっている小型バスに乗り込む。国境にカジノがあるのでタイ側は利用者が多いとのことである。気が緩んで眠たくなってきた。バスが動いたことに気が付かなかった。

 

午後3時に出発、1時間20分で終点のスリン街中にあるバスターミナルへ着く。こちら側はもう辺境でも何でもないごく普通の車窓だ。翌日朝のバンコク行きのバスチケットをその場で購入。数社のブースがあったが値段はほとんど違わないので、今回もTransport社を選んだ。実はタイでまだ鉄道に乗ったことがないので、初めはここから鉄道でバンコクもしくはアユタヤまで行こうと考えたのだが、バスのほうが楽なので結局バスを選んでしまった。

宿は鉄道駅前の New Hotel へ。かなり巨大なホテルで部屋のバリエーションも多く、その部屋も広いうえに結構安い。地方都市だとこんなものなのだろうか。

暗くなった後町に出て夜市の屋台で夕食をとる。安いので次から次へと…、そうだ、タイは屋台が安いのだ。いろいろ思い出してきた… 

 

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ふり返れば今日は本当にいろいろあった一日だった。午前中にプレアヴィヒア寺院を往復してから、アンロンベン、オスマック国境、チョンチョムからスリンと陽が暮れるまでに一気に移動してきたわけだ。遺跡の見学、タクシーで移動、国境通過、新たな国へ入国、夜市で屋台のハシゴ、と比較的短時間で多くの事が次々と起こり、疲れや飽きを感じることなくあっという間に一日が終わった。そういう意味では充実した感がある。それと同時に根無し草な旅の感覚を本当に感じる一日でもあった。急ぎ過ぎたかもしれないとも思う。当初はアンロンベンで一泊してもよいと考えていた。でも出国直前は気持ちが既に次の国へと跳んでしまうことが常で、一気に移動してしまうことが多い。移動し続ける際の地に足が着かない浮遊感の様な感覚もまた好きなのだ。

 

 

f:id:pelmeni:20160523150832j:plainスリンは象で有名なところ

 

 

【移動】 
チョンチョムボーダー→スリン 乗合バス 60バーツ
【宿泊】
New Hotel 180バーツ(ファン付 トイレシャワー付)

 

 

 

スラエム→オスマック国境

 スラエム→オスマック国境

 

プレアヴィヒア寺院へは朝早く出発したので11時過ぎには戻ってきてしまった。スラエムは何も無い所なので2泊する必要はないだろう。なら次の目的地へ急ぐべし。

次の国、目的地はタイであることは決めてあるのだが、バンコクまではここから幾つかルートが考えられる。アンコールワットは以前に訪れているので今回はシェムリアップ方面には行かない。そこでスラエムから近場の国境を越えタイのスリン迄行くことに決めた。

 

スラエムに戻ってロータリーでバイタクを降り、アンロンベンへ行く乗合タクシーが客待ちをしていることを確認してから宿に戻りチェックアウトした。客が集まるまで多分1時間くらいかかるだろうとドライバー氏が言うので、荷物を車に預けてどこかで時間をつぶすことにした。まあいいだろう、今日は行ける所までいければよい、という気持ちだ。すぐ近くの食堂で氷ザクザクの甘ったるいアイスコーヒーを飲んでいたら彼がやってきて出発だという。意外と早かった。12時15分出発。

アンロンベンに近づくとドライバー氏は国境までのバイタクを15USDで紹介するという。でも、アンロンベンからオスマックまでって距離にして75kmもあるのだ。それを大きなバックパックと一緒に恐らく2時間もの間バイクで2人乗し続けるなんて自分には無理だ(笑)。タクシーを探して行くと言うと、彼が国境まで自分で行くと言い出した。値切って30USDまで下げたが貸切になるし距離を考えたらそれほど悪い金額でもない。できればあと5ドル下げたかったのだが…、時間も既に午後になりアンロンベンでオスマック行きのシェアタクが必ずしもみつかるとは限らない。再びタクシー探しや金額交渉に時間を掛けたりまたは一泊するはめになるかもしれない(まあそうなったらそうなった迄だが…)。結局彼に頼んで国境まで連れて行ってもらった。

最後って何故かいつも急いでしまう。今回も急ぐ必要は無いのに、気持ちは既に此の国に在らず、次の国へといったところなのだろう。楽を金で買ったような気分で午後2時半に国境に着く。

 (続く)

 

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【移動】
スラエム→(アンロンベン) 乗合タクシー 6USD
(アンロンベン)→オスマックボーダー タクシー 30USD

 

 

 

 

プレアヴィヒア寺院へ行く

プレアヴィヒア  Preah Vihear Temple

 

プレアヴィヒア寺院へは前日のうちに話をつけておいたバイタクで往復をする。これが一番安い移動手段だろう。片道25km、40分もバイクの後部座席に跨り続けることができるのだろうか心配だったが、何とかもちこたえた。道は平坦で直線が多く舗装の状態も悪くない。単調なので運転も安定していた。

 

チケットセンターから寺院へは結構距離が離れていて歩いていくことはまず無理なので、用意された交通手段で移動することになる。人数が多ければ車を選んでもよいのだが、一人なので一番安いバイタクを選び往復することにした。またかよ(笑)。この料金は定額、交渉の余地は無い。山の上にある寺院まで結構きつい坂道を上り下りする。

 

 

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プレアヴィヒア寺院自体は保存状態がそれほど良いわけではなく、隅々までじっくりと見学するまでには至らなかった。よく見れば彫刻は所々に遺っているが…。直線の軸に建造物が幾つか連なり一番奥の崖っぷちに到達するのだが、距離は800mもあるのでたどり着くまでそれなりに時間が掛かってしまう。初めは目を凝らしていてもそのうち気持ちがとんでいってしまった。

 

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今や有名になったこの場所からの眺めは最高、爽快感以外の何ものでもない。ただし方角は南向き、ということはずうーっと拡がる大平原は国境の向こう側のタイ方面ではなく今まで通ってきたカンボジア側の眺めなのだ。実地に立ちちょっと意外に思った。タイ側は軸の始まる階段がある方向で崖が迫っていてそれ程良い眺めではない。でもそちらが本来の入口なのだろう。現在の導入路はその少し手前で横から入り込む形になる。

 

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f:id:pelmeni:20160523011144j:plain若干モヤってるなー。写真ではこの絶景の気持ち良さは伝わらないよ…!

 

まあ、いいところだな。世界遺産の寺院ということだが、実質的には遺跡で建物本体は崩れ過ぎている感はあるものの、最高なロケーションのおかげで印象は良い。ここは歴史的価値があるのだろう。だからこそ、この場所の帰属をめぐってタイとカンボジア両国が争い続けたりするのだ。現在でも軍の警備は続けられている。

 

 

【諸費用等】 

プレアヴィヒア寺院入場料 10USD
プレアヴィヒア寺院バイタク 5USD

スラエム⇔プレアヴィヒア寺院チケットセンター バイタク 交渉で往復10USD~

 

 

プノンペンからスラエムへ

プノンペンからスラエムへ

  

プノンペンからプレアヴィヒア寺院最寄りの町スラエムへは1日2本のバスが出ている。事前に調べた情報ではソリヤバスターミナルに隣接した一角に表示や乗場があるということだったが、それをみつけることはできなかった。実際はソリヤの近くにあるG.S.T.Expressという中華系のバス会社のオフィス横の歩道に出ている小さなカウンター(机)でバスチケットを買うことができる。バスも出発時間近くになれば目前の路上に停まっている。昼間は人が居ないこともあり、そんな時はGSTの中で尋ねれば教えてくれる。

出発前日夕方にチケットを買いに行ったところ、発車時刻は7時半、8時半とのことで、机の男性はまず一声
   -----(目の前に停まっているバスを指し)このバスに乗るのか?
   -----いえ、明朝の奴で
   -----じゃあ明日の朝は8時にここへ来るように

7時半というのは夕方7時半出発ということなのだ。ただそのバスに乗ってもスラエム到着は深夜2-3時頃になる。地元の人か途中に寄る町への足であり、旅行者が利用できるのは現実的に朝の出発一本のみだろう。チケットは前日購入可能です。

 

朝8時半、バスはGSTオフィス横から定時に出発。七割位の乗車率。普通の大型バスである。平坦な車窓の風景。沿道の民家は皆高床式だ。少し単調な印象。10時半に食事休憩、中途半端な時間は朝昼兼用という意味だろうか。途中の道は特に悪いわけでもない。どこまでも平坦な田舎道をバスは淡々と進み、スラエムまで9時間かかるという話だったが午後4時少し前に着いてしまった。7時間半程度ということになる。

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今日は体調があまり良くない。お腹の調子もアレだし頭痛も軽くするので、宿探しは面倒になりバスが停まったロータリー目の前にあるゲストハウスに入った。5ドルという金額は安いがかなりボロい部屋だ。荷物を置き”命の水”コーラを買いに出たついでに小さな村をさっと一回りする。宿に戻り水回りの照明が切れていることに気付き、陽が暮れる前にあわてて水シャワーだけ浴びておく。よく見たら洗面台も便器に便座も何も無い。久しぶりだわこういう超ベーシックな宿。東チベットチベタン宿を思い出したが水回りが乾いていて清潔なだけでこちらの方がとてもマシに思えた。

その後は、ロータリーに面したテラスでまどろむ。風がゆるゆると吹き抜け居心地が良かったので暗くなるまでずっとぼうっとしていた。そして灯りが点き始めた表へ夕食をとりに出る。いかにも東南アジア的でとりとめのない、大好きな時間の過ごし方だ。

 

 

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【移動】 
プノンペン→スラエム バス10USD 朝8:30発  16:00頃着

【宿泊】 
・SROR AEM SREY NAT GUESTHOUSE 1泊5USD (A/C無 トイレシャワー共同)
他にロータリーから徒歩2、3分の範囲に2軒ほどゲストハウスの看板を見掛けた。どちらも新しい建物で綺麗そうに見えたのでそちら行っても良かったかな。

 

 

トゥール・スレンを訪れる

 

 

プノンペンの観光エリアを歩いていると、キリングフィールドツアーの看板やバスを見掛ける。言わずもがな、ポル・ポト政権下のカンボジアにて大量虐殺が行われた刑場跡のことで、そのような場所は実はカンボジア各地にある。プノンペン自体に観光場所が少ないので郊外にあるキリングフィールドへの日帰りツアーがポピュラーみたいだ。

こういう血生臭いものはベトナムで散々目にしてきたので食傷気味である。なのでツアーに参加するつもりはないものの、カンボジアに来たからにはやっぱり何処かしら訪れなくてはならないと思い、市内南方にあるS21・トゥールスレン(現在は虐殺犯罪博物館)へ行くことにした。

 

 

トゥールスレンについてはここで声高に述べることはしない。

 

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しかし事実は重い。消し去ることのできない重さだ。それが何かを考える。自分の目で見て思考回路を働かせる。

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カンボジア入国~プノンペン

(承前)

 

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再び船に乗り込み5分も経たないうちにカンボジア側のイミグレに到着。説明員は確か15分くらい掛かると言ったはずだが、優に1時間は掛かった。これだけ人数がいればいたしかたないだろう。ただ敷地は広くて木陰でゆっくりと休むことができた。完全にツーリスト向けの緊張感など皆無なボーダー。

出発は10:50頃。その後は高々と水飛沫をあげながら高速でひたすら走り続ける。窓に水が掛かりっ放しで外の風景を楽しむことができない。プノンペン到着は14:30頃だった。約7時間? 両イミグレでずいぶんと時間がかかったなあという感想。ほとんど満席だった乗客の多さのせいだろう。

 

* 

上陸後まずは宿探しなのだが、高名な安宿キャピトルはちょっと遠いのでそれより手前の宿に決めようと初め考えていたものの、歩いているうちに何だか気分が高揚してきて気が付いたら大分街中まで来てしまった。ずいぶんと白人の旅行者が多い印象。

それならということで結局30分かけてキャピトルGHまで歩いて来てしまった。暑い中重いバックパック背負ってよく来れたものだ。シングルルームは窓がごみ置場すぐ脇の部屋しかないということなので1ドル高いけどダブルルームを選ぶ。疲れたのでまずはコーラを1本。何はともあれコーラが無ければ始まらないコーラ中毒者。

すぐ前に市場があるのでまずは探索。食料品から衣料品、工具、電化製品まで日常生活に必要なものすべてがここで手に入る。あまりに巨大で短時間で見回ることなどできない。しばらくの間うろついた後、街へ出て中心のカバードマーケットまで歩く。近くでスラエム行きのバスを確認。ちょっと時間がかかったがバス会社を探し出す。1日2本あるということは乗客が増えたということなのだろうか。出発前日に再度確認して切符を購入することにしよう。この後はプレアヴィヒア寺院に行く予定である。

プノンペンもオートバイが多いが、さすがにベトナム程ではないようだ。隙間を争って人より先にお構いなしに割り込んでくるなんてことはない。カンボジアが穏やかということではなくベトナムが酷かったということなのだなあと今更ながらに思う。

 

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