もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

体調回復!

体調回復



翌朝は遅く目覚め、昼までベッドの中で本を読む。

フェズの宿で手持ちの本と交換してきた文庫本のうち、村上春樹の『1Q84 Book1』下巻。
物語が頭の右から左へとスッと抜けていくような読後感。いや、いい意味で言っているのではない。

以前のように、読み終えた後に別の場所に連れて来られたかのような感覚におちいることもなく、かといって、言いようの無い何かが心の中に残るわけでもない。
自分にとっては引っ掛かりのない小説だ。

昔は違った。変わってしまったのは自分なのか、それとも村上春樹の方なのか。

でもまあ、旅の最中では、よほど面白い物語でない限り、目の前で繰り広げられる現実の方が遥かに魅惑的ではあるのだが、ね。


  *
 
ここ数日にわたり風邪による発熱があるのだが、朝〜午前中にかけてはたいてい熱は上がらず、昼頃から体がだるくなってくるのが常だった。
今日も体温計は平熱を示しているが、本来の起床時の平熱35,9度だったので、どうやらピークは過ぎたとみてよいだろう。
昼になっても気分は悪くない。。
それなら話は早い。いつもの風邪の具合からみれば、発熱のピークが過ぎれば一気に回復するのみ。多少無理しても大丈夫かもしれない。

久しぶりに軽い足取りで町に出た。
まずはカフェでカフェオレとデニッシュの食事。朝食のメニューだがもう昼下がりの時間だった。

メディナをさまよい、そのなかでみつけた薬局で大きなビンとパッケージに入った薬を買った。発熱と、咳それぞれに対する薬のようだ。どうやら総合感冒薬というものは無いようである。言葉がうまく通じないのでコミュニケーションに手間取った。手持の薬はあと2回分しか残っていないので、次に風邪をひいた時にはこの薬の世話になることだろう。

有名な古い門とか一応見て歩いた後、念のため早めに宿に戻り無理はしないことにした。
夕方になっても前日までのように熱は上がってこない。
これで一安心である。
でも当初予定していたヴォルビリスに行くことができなかったのが残念だ。


やっぱりスケジュールをタイトにすると、いざという時にいろいろ大変になる。
風邪なんてゆっくりしていればいいものなんだが、それができないと精神的にもきつく感じる。
旅が楽しめない。
氷点下前後の寒いヨーロッパでは気が張っていたせいか体調を崩さず、忘れた頃に風邪をひく。これにはちょっと反省。