もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

ついにビシュケクを発つ/ビシュケクからタラズ経由でシムケントへ行く

ビシュケク→タラズ→シムケント

 

 

ほぼ1ヶ月になるビシュケクの滞在をようやく終えた。怪我をしたりまあ長居をした割には、あまり大した事はしていない。結果的に長旅の小休止になったといったところだ。

 

さくらゲストハウスは思いのほか居心地が良かった。 既にオフシーズンで宿泊者が少なく静かなことが一番の理由だろう。暖かい時期なら各国の旅行者で賑わうくらいの方がいいのだろうが、日に日に寒くなっていくのが実感できるこの時期は落ち着いた雰囲気があっている。初めは個室にも客がちらほらいたが途中からはドミ一部屋分の人数しかいなかった。ハードコアではなくライトな雰囲気の旅行者ばかりだったこともある。建物が新しく部屋や水周りを含めてきれいだ。お掃除ギャルの尽力も忘れてはならないだろう。

この宿は12〜2月の間は冬季休業ということで宿を閉めてしまう。冬も営業すればそこそこ客は集まるのではと尋ねたところ、マネージャの疋田さん曰く 

  -----いや~、来ないでしょう。そもそもこの建物冬仕様に作ってないですから。 

客室のある建物は数年前に新築された棟だが、暖房設備は一部屋に一台のオイルヒータしか用意されていない。冬の寒さの厳しいこの場所で本格的な寒さには対応できない。

冬は働く気は無い。よく言えば家族とゆっくり過ごす。これもひとつの見地である。

 

 

 

さて12月になるので僕も発たなければならない。ところが最後まで僕と一緒に残ったノムラ君が2日ほど滞在を延ばしてくれるよう宿の人と話をつけてしまったので、出発は12月2日となった。彼はこの後南旅館へ移る。一度根を生やしてしまうと動けなくなるという典型的な例だ。はははと笑ってしまったのはかつての自分に思い当たるフシがあるからだ。

 

ビシュケクからシムケントへは夜9:30発の夜行バスが1本走っていて、宿にはこれを使い出発した人が幾人かいたが、僕は昼間移動したかったので表題の経由で行くことにした。イシククルから帰ってきて油断したのか軽い風邪をひいてしまい、あまり体調が良くなかったせいもある。

 

名残惜しいがついに出発の時だ。 ビシュケクへ次に来る機会など多分無いだろう。

寒いし静かだしちょっと寂しい出発だったが、二人しか残っていないのだから仕方が無い。思えば見送られるよりは他人を見送った機会の方が断然多かった。自分の出発時はいつも淡々としていた。気持ちは既に次の土地へと移っているのだ。名残惜しいという感情があるのは或る意味特別な滞在だったということだろう。予想外に長居をしたが、この先のルートを考えるとしばらく日本語話せる機会も無いだろうし、怪我して滞在が延びてしまったことは、結果的にそれで良かったのかもしれない。

 

 

ビシュケク西ターミナル内の建物裏の乗場から、タラズを通る(行先は更に先)ミニバスに乗る。満席になるまで30分位待ち、出発はちょうど午前10時、料金は300ソム。

1時間40分ほどでチャルドバルの国境に着く。出国手続は事務所でスタンプ押してもらうだけですぐに終わった。

歩いてすぐのカザフ側建物へ。入国手続は少し並んだものの手間はとらず、荷物チェックも無し。通算85カ国目のカザフスタンに無事入国。車の通過に時間が掛かったので少し待ち、こちら側では結局45分を費やした。同じ車に再び乗り込み出発。

キルギスより幾分状態は良いが車窓は相変わらず単調な道路を走り、タラズには午後2時45分に到着。その車は更に先へ行くのでアフトバグザール向かいで降ろしてもらう。

 

まだ時間が早かったので良い車があったらシムケントまで行ってしまおうと考え、アフトバグザールの内外をうろついていると、ちょうど良い塩梅に僕が最後の一人の客となるシムケント行き乗合タクシー(といっても1boxワゴン)があった。出発は午後3時、料金は1000テンゲ。

調子良く走っていたのだが途中で右側後輪がパンク。でもドライバーは手際よく20分でスペアと交換。

 

既に暗くなったシムケント到着は午後6時30分。 ところが着いた場所はスターリン・バグザールというロンプラにも載っていない小さなバスターミナル※。町外れではないように思えるのだが、そこがどこだかまったくわからない。ひとに道を尋ねようにも、周りには商店も無ければもう人通りも無い(あっても言葉が通じないだろう)。 1台だけ停まっていたタクシーに乗る他はなかった。でもそのおかげで部屋代の安い Hotel Tourist (Қонақ үй Sayaxat) に直行できたわけだが。

※スターリ・アフトバグザール → ロシア語で旧バスターミナルの意。旅行人ノート6の地図中、長距離BTの場所。GoogleMapにて確認!(2017.4)

 

 

 

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 カザフスタン側国境

 

 

 

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【宿泊】Shymkent
Hotel Tourist (Sayohat) ダブル4000KZT(シングルはあまりにボロかったのでパス)