もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

ケープタウン、気分は「1回休み」

ケープタウン

 

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例えば「南アフリカは温帯の地中海性気候だ」と知っていても、実際にこの地で空や風景を見て初めてその意味するところが実感できる。「南アフリカは長い間白人が統治していた」ということは、ここケープタウンの様な街に来てみてその意味することが理解される。アフリカではこれまであらゆる場所でその場に立ちあらゆる認識を新たにしたものだったが、ここ南アフリカもまた新たな認識だ。同じ種の事が繰り返される。

ケープタウンは街並みが美しい。古い建物もきれいに使われていて中心部は散策が楽しい。それだけではなく文化的な種類やレベル等々が違いすぎる。此処だけ別世界。良いとか悪いとか高いとか低いとかではなく、別のもの。

1日過ごしただけでそれはすぐにわかった。今までの苦しくも強い印象とともに有った3ヶ月半のアフリカ旅が自分の中で急に小さくなっていった。信じたくもないのだが、多種多様な記憶や感情が単に数日の滞在との比較の対象に釣り合ってしまうのだ…急に現実に引き戻されたかのような感覚だ。まるで今まで夢の世界を漂っていたかの様な気分だが、実感が無いわけではない。現実に戸惑って小休止をしているといえばわかりやすいかもしれない。

 

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とりあえずはこの地を楽しむ他はない。買物に観光にアトラクション、幅の広さ。

ヨーロッパ以外にあるヨーロッパ的な街としては最右翼だろう。南米の幾つかの国家とかイスラエルとか白人が移民して作った街を今まで幾つも訪れているが、何ていうか、此処ほど洗練されている所はそれほどない。 

 

 

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南洋で漁をするマグロ漁船が立ち寄るので、マグロの寿司が食べられる。にぎりはほぼ同じ味。

 

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まずは最南端の喜望峰へ。同じ宿にいる日本人3人でレンタカーを借りる。

カイロから途中飛び飛びだったけどようやく最果ての場所まで辿り着いたのだった。そう思うと感慨深い。アフリカ旅が終わってしまうなんて信じられない。その最後の地がほとんどアフリカらしさを感じないケープタウン。いやいや、これもアフリカ。

 

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帰りにペンギンコロニーに立ち寄る。自由に歩き回る様がかわいい。

 

街に戻り、夕方シグナルヒルのサンセットポイントへ行く。ああ美しい。でもきれいな街を眺めながら自分はどこにいるのかわからなくなる。というかそんな現実的な事なんて考えたくない気分だ。ずっとこうしていたい。これこそが旅の至福の瞬間。  

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夜はカジノへ行く。ずっとトランプのゲーム機でブラックジャックをしていた。ここの機械は駄目だっしゅ。途中で法則が解ってしまい、後半はまったく負けなくなってしまった。前半に負けた分を取り返し結局プラマイゼロで終わった。

ここは24時間開いているので終わり無く戦うことができるのだが、疲労感強く深夜に退散した。思えば今日は朝から観光しっぱなし、そりゃ疲れる訳だ。レンタカーも最大限利用したみたい。でもまだテーブルマウンテンにもロベン島にも行っていない。

もうひと気の無い宿に戻り、皆寝静まったドミトリーのベッドに音を立てずにもぐり込む。長い一日だった。運転してくれたシンゴ君ありがとう。