もう少しだけ旅させて

旅日記、のようなもの(2012-16) 基本一人旅 旅に出てから日本語を使わないので、忘れないように。ほとんど本人の備忘録になりつつあります。情報は旅行時のものです。最近はすっかり懐古モードでひたすらノスタルジーに浸っています。

パナジで猫と戯れる

ポルトガルという言葉を聞いてサウダージを真っ先に連想しても、それを短絡といわないでほしい。僕の場合確かにポルトガルもブラジルも大好きな国だし、シュスコ料理もガラナ・アンタルチカもボサノバのリズムもポルトガルの映画や建築も素朴な焼魚も好きなものが多い。ただし子供の頃に住んでいた所の近所に「ぽるとがる」という名のパン屋があったため、この言葉を耳にする度にある種のノスタルジー、永遠に戻ることの無い純粋無垢な時間の思い出へと繋がるのだ。
これは立派なサウダージとはいえないだろうか?

 *

それはさておき、ゴアといえばポルトガル。町の真ん中にある教会や公園は明らかにポルトガル本国を思わせる様式でいまだ毅然と存在している。ワインショップは多いしパステラリア(菓子パン屋 <<ペストリー)まである。アズレージョっぽいタイル張りがあったり、2階が半屋外に開放された建物が多く時には南米っぽい無国籍風な感じも受け…、統一感こそ無いものの、ヒンドゥーの明らかに審美性の欠けた町並みに比べれば心が安らぐというものだ。この町には他のインドとは異りキリスト教的なものが数多く共存していることは周知のとおりであるが、印象としてはキリスト教的なものの方が色濃く、ヒンドゥは肩身が狭いようにさえ思える。

その他気付いたこと
・目の前を流れるマンドーヴィ川は、何となくポルトガル北部のミーニョ川の風景に似ていないだろうか?空が広くて気持ちよい。(オールドゴアまで行くとアマゾン河っぽい。)
・日曜休みの店が多い。欧米かっ。
・道が広いせいか人々が穏やかなせいか知らないが、クラクションを鳴らす奴が比較的少ない。
・街中に牛はいない。ビーフステーキがメニューにあるレストランも幾つかある。
・猫が多い。北の方ではたまに姿を見かけたとしても、薄汚れ痩せこけ、常におびえるような目つきをしていた。道は人とリキシャーとバイクと車と牛はともかく野良犬が跋扈し、衛生状態も悪く猫が生きていくには大変な環境である。ところがこの町の猫は皆きれいで、しかも半数は明らかに人間に慣れていた。ここはかつての港町、人々は昔からの習慣を引き継いでいるのだろう。そして彼らはポルトガルから古に連れてこられた猫達の子孫なのだろうか?



goa01.jpg



ちょっと遊んでもらった。昔の飼い猫に瓜二つだったもんで、つい懐かしくて。猫の性格には地域性は無いようだ。つまり、猫はどこにいても、猫。